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コレクションストーン物語

ラピスラズリ   サンストーン  トルコ石  プレーナイト  スフェーン  アーウィン

 ラピスラズリ
古代バビロニアやエジプトでは、この宝石の深い青色には魔よけの力があると信じていました。岩絵の具としても使用され、年月を経ても変化しないその青さに神秘の力を見出したのかもしれません。アフガニスタンをはじめ数箇所でしか発見されていないゆえ、低級品を染めているものもあり注意が必要です。さらにこの宝石はラズライトとアウィン、ソーダライト、ノーゼライトの集合体であることが分かっており、ラズライトとアウィンの量が多いと美しく深みがでます。また黄鉄鉱のインクルージョンを含むと、夜空に煌めく星のように見え魅力的です。

サンストーン
長石という名は聞きなれないと思いますが、ムーンストーンという石はご存知の方も多いでしょう。同じ長石の仲間でサンストーンという石はそれほど知られていないようです。シラー効果という光学的特殊効果により、月の光をイメージしてつけられたムーンストーンに 対し、レピドクロサイトや銅のインクルージョンによって日の光のようなオレンジ色の輝きを持つこの石は文字通り、サンストーンと名づけられました。

トルコ石
トルコ石はトルコでは取れないということを案外知らない方が多いようです。古くはイランやエジプト(シナイ半島)で産出されトルコを経由して、またトルコ人の隊商を通じてヨーロッパに伝わったために生まれた名称です。また、トルコ石ほど誤称を始め、類似石や偽物、代用品、処理石が多いものはなく、本来のトルコ石がどんな色をしているのか分からない方も多いようです。米国のスリーピングビューティ産のトルコ石は現在最も美しいとされていますが、偽物を見慣れてしまった人には薄い空青色に感じられるかもしれません。

プレーナイト
プレーナイトという宝石をご存知でしょうか?最近良く見かけるようになりました。淡緑色または淡黄色の半透明のカボション石で魅力的な希少宝石です。このような石が紹介されるようになったのは、お客様が従来のルビーやエメラルドのような宝石に飽き足らなくなったからだと思います。和名は葡萄石といい、その産出状態がひと房の葡萄のような形になっているためです。プレーナイトという名は南アの喜望峰の発見者であり、この鉱物の最初の発見者でもある大佐の名に因んで命名されました。

スフェーン
スフェーンと聞いてピンと来る人は相当な宝石通の方でしょう。一般にあまり知られていないこの宝石は、強いファイア(光の分散)とダイアモンド光沢で見るものを魅了します。そのため多くのコレクターが美しい宝石として珍重するのです。たいていは黄褐色の石が多いのですが、先日運良くグリーンで美しい石を手に入れました。この宝石の欠点はやや硬度が低く脆さがある点ですが、人と同じで欠点を知ったうえで付き合えば他にはない魅力を与えてくれます。何を隠そう私もときどき眺めては楽しんでいます。

アーウィン
アウィナイトともいうこの宝石を知っている人は宝石オタクかもしれません。ラピスラズリの中の構成鉱物として知られ、単独鉱物としては稀少な宝石です。しかし、残念ながら大きいものは無く、ファセット石では2カラット以下の小さなサイズしかありません。また、硬度がやや低いのも難点のひとつです。産地はドイツ産のものが有名で、名前の由来は初期の鉱物学者の名に因んで命名されました。ものによっては長波でピンクに蛍光をしめすものもあり、ご興味のある方はぜひ一度ご覧になってみてください。

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